憲法学概説
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第1章 憲法(國體)、第2章 偏見(経験)、第3章 相続(世襲)、第4章 左翼思想とは何か、第5章 統治機構、第6章 皇室典範と大日本帝國憲法、第7章 占領憲法無効論 (現在、第2・4・6章を執筆中)

 
2015.11.15 12:25

第2章 偏見(経験)(11)日本人とは何か

さて、これまで述べてきたことを敷衍し、まとめる意味も兼ねて、「そもそも日本人とは何か」についてごく簡単ではあるが、述べてみたい。すなわち、「日本人とはどのような人々のことなのか」「日本人の定義」について述べるのである。我が國は世界に於いて独自の國體を有するものではあるが、そうであっても、他国との何らかの関わりは、我が國もまた国際社会の一員たる以上は避けられないことである。諸国の間に伍し、この独立を...

2015.08.11 08:53

第6章 皇室典範と大日本帝國憲法(1)皇室典範講義(3)皇位は祖宗の皇統にして男系の男子これを継承す

さて、いよいよ、皇室典範の内容の解説に入ります。第1条 皇位ハ祖宗ノ皇統ニシテ男系ノ男子之ヲ継承ス第1条のこの条文こそは、皇室典範の最も根幹の条文であり、皇室典範の柱であり、全てである、と言っても過言ではありません。この条文の意味するところを、伊藤博文(実質は井上毅)の『皇室典範義解』より引用してみましょう。(以下引用)皇統は男系に限り女系の所出に及ばざるは皇家の定法なり。上代独り女系を取らざるの...

2015.08.10 23:57

第6章 皇室典範と大日本帝國憲法(1)皇室典範講義(2)皇室典範の概要

さて、皇室典範の詳しい内容に入る前に、その概要についてあらかじめ知っておきましょう。というのは、初めから細かい内容を知ろうとすると、かえってよく分からなくなったりすることが多いからなのです。まずは、皇室典範とは何について書いてあるのか、をごく簡単に頭に入れて下さい。そして、このシリーズを読んでいてよく分からなくなった場合や、ある条文の意味がどうしても分からない場合は、もう一度この記事を読んでみて下...

2015.08.10 12:20

第2章 偏見(経験)(10)「平等」は「自由」を破壊する

さて、本日は「平等」についてお話ししたい。いわゆる通常にいわれるところの“憲法学”に於いては「平等」とは「基本的人権」の一つとして必ず守るべきものとして取り扱われている。しかし、保守思想に立脚する正統の憲法学に於いては、「平等」は絶対に憲法原理として認めてはならないものであり、憲法学から追放すべき悪の概念である。何故かといえば、端的にいえば、「自由」を破壊するのが「平等」だからである。これについて...

2015.08.10 03:38

第6章 皇室典範と大日本帝國憲法(1)皇室典範講義(1)皇室典範の基本理念

本シリーズでは、皇室典範(明治皇室典範)について、その具体的な内容を中心に解説していきます。なお、「皇室典範」とあるのは、全て明治皇室典範を指します。現状、“皇室典範”と呼称されている法律については「占領典範」と呼ぶのが歴史的にも、法律学的にも正しいですので、以上お断りしておきます。初回の今回は、皇室典範の起草の過程と、皇室典範の基本的な理念をお話しします。皇室典範の発布は明治22年(1889年)...

2015.08.10 03:36

第4章 左翼思想とは何か(1)『社会契約論』の正しい読み方(2)

このシリーズではルソー『社会契約論』は、桑原武夫・前川貞次郎訳(岩波文庫)より引用します。本来なら『社会契約論』の冒頭から採り上げていくべきですが、初回ということで、ルソーの思想が端的に分かりやすく現れている箇所から始めましょう。また、傍線部は特に有名な箇所ですので、どこかで見たことがある、と思われる方も多いかもしれません。(以下引用)人民の代議士は、だから一般意思の代表者ではないし、代表者たりえ...

2015.08.10 03:35

第4章 左翼思想とは何か(1)『社会契約論』の正しい読み方(1)

まず大前提として頭に置いていただきたいことは、マルクス・レーニン主義(社会主義・共産主義)というものは、左翼思想の一部分でしかない、ということです。従って、左翼思想を破砕するには、マルクスやレーニンの思想を批判することは、それなりに大きな意義はあり、決して無駄だとは思いませんが、やはりしかし、本当に根本から左翼思想を粉砕しようと思うのならば、マルクス・レーニン主義の土台であり根本である、デカルトや...

2015.08.10 01:15

『憲法学概説』の章立て(予定)

『憲法学概説』は、以下の章立てで書いていく予定です。第1章 憲法(國體・時効)第2章 偏見(経験)第3章 相続(世襲)第4章 左翼思想とは何か第5章 統治機構第6章 皇室典範と大日本帝國憲法第7章 占領憲法無効論ご愛読のほど、宜しくお願い申し上げます。

2015.08.09 23:32

第2章 偏見(経験)(9)男女の違い(男らしさ・女らしさ)

いつとは知れぬ久遠の過去、高天原の天つ神々は、伊奘諾神と伊奘冉神に「この漂える國を修理(つく)り固成(かためな)せ」と詔されて、天の沼矛を賜った。伊奘諾神と伊奘冉神は天の浮橋にお立ちになり、天の沼矛を下ろしてコロコロとおかきまぜになると、その滴から淤能碁呂島ができた。お二人の神々は淤能碁呂島にお降りになると、天の御柱をお立てになり、更に八尋殿をお建てになった。お二人は天の御柱をお回りになり、深く、...

2015.08.09 22:47

第2章 偏見(経験)(8)「偏見」が自由を保障する

前述してきたように、憲法学上の「自由」とは、何らかの社会的制約を受けつつも、各人の有する思考や行動の許容範囲のことである。そして、それをもう少し具体的にいうならば、世界的にみれば、「自由」には概ね三つの形態があり、それは ①ルソー・ジャコバン主義の自由 ②ジョン・ステュアート・ミルの自由 ③英米保守思想の自由 であり、これらの中で正しい自由とは③の英米保守思想の自由であり、我が國に於ける歴史的・伝...

2015.08.07 03:49

第2章 偏見(経験)(7)「自由」とは何か

さて、話は最初に戻り、三つの相反し、排斥し合う憲法学上の「自由」である。まず一つは、フランス革命の理論的支柱となったフランス啓蒙思想、いわゆる理性万能思想(左翼思想)を代表するジャン・ジャック・ルソー(Jean-Jacques Rousseau)のいう「自由」である。つまり、「自由、平等、博愛」の自由である。ルソーは、フランス王国臣民がその父祖より相続した道徳や慣習、伝統などの「法」を否定し、その...

2015.08.07 03:12

第2章 偏見(経験)(6)「法(Law)」の下の自由

さて、ここで我々は、三つの相反し排斥し合う憲法学上の「自由」について知る必要がある。その前に、我が國に於いて、歴史的・伝統的な憲法学上の「自由」とは如何なる概念であったのか、を押さえておきたい。つまり、一般的な憲法学上の「自由」とは、何らかの社会的制約を受けつつも、各人の有する思考や行動の許容範囲のことであるが、これには従来、三つの相反する形態があり、我が國に於ける「自由」とはそのうちの何れに属す...

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